特別講演2 藤吉弘亘氏(中部大)

  • 12/6(金) 16:50-17:50
    司会:加藤邦人(岐阜大)
     
  • 講師:藤吉弘亘氏

    中部大学教授
    博士(工学)

    題目

    バイナリコード表現を用いた物体認識の新展開

    概要 特定物体認識や画像分類に用いられる画像局所特徴量のSIFTは、実数ベクトルで特徴量を記述するため、記述処理過程や距離計算に時間を要するという問題がある。2010年以降では、省メモリ化と高速化を同時に解決するアプローチとして、機械学習を用いて局所特徴量を効率の良いバイナリコードで記述する手法が提案され、局所特徴量において新しい展開を迎えた。バイナリコード型の局所特徴量における距離計算はハミング距離に置き換えることができるため、特徴抽出から距離計算による認識処理までの過程全体の高速化が可能となった。本講演では、機械学習を用いたバイナリコード型局所特徴量の最新動向と併せて、我々の研究室で取り組んでいる特定物体認識と物体検出問題におけるバイナリコード表現の適用法について紹介する。提案手法はバイナリベクトルと実数ベクトルの内積を高速に計算できるため、線形識別器等を用いた他の問題設定への展開が期待できる。

    略歴 1997年 中部大学大学院博士後期課程修了
    1997年 米カーネギーメロン大学ロボット工学研究所Postdoctoral Fellow
    2000年 中部大学講師
    2004年 中部大学准教授
    2005年 米カーネギーメロン大学ロボット工学研究所客員研究員(〜2006年)
    2010年 中部大学教授
      
    表彰等 ロボカップ研究賞(2005年),情報処理学会論文誌 コンピュータビジョンとイメージメディア 優秀論文賞(2009年),情報処理学会 山下記念研究賞(2009年),画像センシングシンポジウム 優秀学術賞(2010, 2013年) ,電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ論文賞(2013年)他
    詳しくは,先生の研究室のwebsite で⇒ link